ここでいう「ブランド」とは、成金的なものではなく、伝統を培ってきた本家・ブランドのことです。
日本だと、老舗も含まれるでしょう。
商品やサービスを提供している「ブランド」は、ロゴやデザインの特徴に目がいきがちです。
しかし、そのブランドを作り、支え、本筋からずれないように保全しながら新しいものを生み出すには、原型となるものがあります。
そのひとつが、エピソードやバックグラウンドとなるストーリー(物語)です。
それになぞらえた、商品やサービスを考案・デザインし、制作・販売していきます。
普及していても、ブランドにならない、人気があるのにブランドと呼ばれないものには、特に物語があるわけではなく、ニーズや市場に適応する機能に目的があるものです。
先日、たまたま某ブランドB宝飾店に立ち寄ったところ、平日の午後ということもあり、フロアマネージャーの方に見せていただきながら、お話を伺いました。
「それぞれの(時計・宝飾品など)ライン/シリーズには、神話や伝説があるのです。たとえば、このシリーズの原型には、◯◯◯という主人公が・・・・」と。
デザイナーさんは、その神話をベースにイメージしデザインし、新しい季節のシリーズを出していくそうです。
香水にも、シリーズの裏付けるエピソード(コンセプトよりドラマチック)があるようです。それによって、ボトルの形状・色・PR方法など、コンセンサスが取れていきます。
個人的には、そこにブランドの哲学を感じました