原体験とは、その人の人格を形成する上で大きく影響を与えている「体験」のことです。
多くは、幼少期の心身の発達段階において培われる体験です。本人すら影響していると気づいていないかもしれない場合も多々有ります。
そして、生物として、ある時期にしか刷り込まれない領域というものがあります。だから、同じような体験をもっと成長してから遭遇しても、上辺だけの影響に留まるわけです。
今日は、人格というより感性や創造能力における原体験のケースです。
Nさんは、子供の頃から憧れの音楽活動をずっと続けています。
しかし、ふっとしたときに、「自分はこれでやっていけるのか?!」と自問自答してきました。
実際好きなことは続けていこうと心に決めていらっしゃるのですが、何かピンとくる抜け道を求めていらっしゃいます。
さて、Nさんの感性のチャクラ(エネルギーの経路)の中に、子供の頃、多感な時期に、狭く暗い部屋で生活している画像がありました。
確かに、Nさんいわく・・・「子供時代の住環境は大変地味でした」とのこと。
ご両親はつつましやかに暮らし、Nさん自身もあえて不満を抱かぬまま、違和感もなく、外で遊ぶより家に籠っていたようです。
つまり、この多感な時期のNさんは、いろいろな色や音や体験等、感性を刺激する要素が少ないのでした。
その後、高校生になり、音楽に惹かれて、楽器を習いはじめ、「好きだ!」という気持ちで演奏や創作を続けてきました。
だから、後発的な体験によってNさんの感性は育っていますが、原体験のような強烈さがどうも足りていないと・・・
時に、大人になって「原体験」によって、成功に通ずる道を進む偉人はいます。しかし、根底には、その原体験に通じる、幼少時代により近い原体験があるはずです。
原体験は、プラスに働くとき、「根拠なき自信」になります。
先のNさんの原体験対策としては、とかく頭で創ろうとしていた音楽を、今後はもっとアーツ・芸術デザイン的なものに触れて、肌で感じる経験を増やすことで、育てていく方法が良さそうでした。
いつからでも、人は、ちょっとしとことで、無邪気な感性を取り戻せるに違いありませんから♪
しかし、願わくば、体験にもタイミング、旬があります!