心理やメンタルを扱う範疇では、自分の意志をコントロールしよう!というニュアンスで「マインドコントロールする」と、言うときがあります。
しかし、意志の力がもろいのは、よく知られていること。
そのため、意志の力を使いすぎて、ストレスや無理をきたさぬうように・・・という定石があります。
意識的にマインドをコントロールしたり、思考を働かせるだけで大量のエネルギーを使います。
たとえば、運動中にマインドや思考を使うだけでも、余計な糖を消費するそうです。
精神宇宙では、心理やメンタルを包括し、さらに大きなスケールでとらえます。
自然科学も、宇宙の一部です。
大きく広く深い精神宇宙では、もはや何かを意図的に、まして人間のとらわれがちなエゴ(偏った自我)によりコントロールすることは、ときに小手先の営みです。
大枠な話から入りましたが。マインドコントロールする必要はなく、如何に事を為すか・・・あるケースで喩えたいと思います。
今年2020年のイヤーリーディングの終盤の時期にいらしたKさん。
例年、やや遅めな年明けのKさんですが(笑)2019年後半には過去の重荷をだいぶ軽減し、今年は人間関係が賑わうとても活気のある年になりそうでした。
明らかにポジティブ・イヤーです。
私は、セッションでは殆ど宿題は出しませんが、Kさんには敢えて「心がけ」という宿題を出させていただきました。
それは、「困ったり、嫌だな、と感じる出来事や人との関わりがあったときは、ちょっと待った!知恵や発想をつかい、自分や状況にとって好ましい・肯定的なものに置き換えてみてくださいね!」
というもの。
肯定的とは、事の良し悪しではなく、受け入れるほうのニュアンスです。
逆に否定的(ネガティブ)は、受け入れ難いという意味合いがあります。
これは、けして無理くりに受け入れなさいというのではありません。
そもそもあらゆるすべての自然界に起こることは、ポジティブもネガティブもなく、
ただ、人間の側が、
都合、
これは善だ、悪だ、嬉しい、困ったetc・・・
などと表面上の解釈をしているものです。
全体をホーリスティックにとらえず、一部や表面で、こうしたい、あぁしたい、とマインドはコントロールしたがります。
力があるなら、手段を講じ、行動するでしょう。
あいにく、全体をとらえない自我に基づく欲は、意欲と異なり、余計に問題を広げることが多いのです。
先のKさんは、セッションの翌日に、会社から内内示を受けたとのこと。
リーディングなど、エネルギーが動くようなセッションでは非常によくある現象で、無意識にKさん自身に変容が起こっている兆しでもあります。
ところが、その内内示は・・・
「20-30代にやってきた業務を行っているチームへの配属でした・・・とても残念な気持になり、転職活動を始めたようと思います。年齢的に転職は難しいので、次が決まるまでは辞めませんが。」
Kさんは、宿題を思い出してくださり、
「マインドコントロールしてそのポジションで何かを見つけるべくでしょうか?
2つのチームの兼任になるようです。この数年積み重ねてきた事と全くかけ離れたジュニアな業務です。
月末に4月からの給料の発表があります。給料が納得するものであれば、自分に投資する時間は増えるのでラッキーと思えば良いのでしょうか」
具体的に書いてくださったまま、引用させてもらいましたが、
マインドコントロールには、自分でも気づかない過去の経験値や思い込み、自分自身の人生や価値観とはそぐわないかもしれない世間の見解や評価に引っ張られています。
その中で判断し、選択し、行動しようと思うと、おそらく生涯かけて、これは良いこと、これはよくないこと、これは幸せや成功に見えること、これは不幸や失敗と思われること・・・などに振り回され続けるでしょう。
この構造は、そもそも望む状況・あり方などを遠ざける、格好のロジックです。
自分でマインドコントロールするのも、いわゆる「洗脳」的なマインドコントロールされるのも同じ構造です。
精神世界やスピリチュアル(宗教・教義など含む)×エゴは、容易にマインドコントロールが発動します。
今の段階では、ジュニアな業務やチームの兼任などそのものに、損も得もないようです。
仮に給与の額が上がったから見合っているとか・・・これも絶対的な正解・正論はありません。
時間が増えて、自己投資するかは、未知数です。
Kさんは、メールの最後に・・・
「思っていなかったため未だ動揺しております。
自分事は自分で決めなくてはいけませんね。」
と書いておられました。
文字どおり、ご自分の受けとった外からの情報や状態に振り回せれず(最初は動揺しても!)、ご自分でどう捉えるかを決めていただけばOKです。
Kさんに限らず、多くの人が、自分では決められない、わからないことに対して不安や恐れ、怒りや悲しみを抱きます。
でも、表面上はある出来事、感情を発生させた対人関係などによって、そうさせられたと受け止めています。
マインドは外に対して反応し、時に心配や混乱を起こしますが、マインドより大人な、本質や真理と繋がっている意識(マインドが静かなところです)では、まずは自然にあるがままに受け取ることで、おのずと次の流れが望ましく起こることを知っています。
狭くなったり、どこかに偏っていて、それらに気づいていないマインドが働きすぎると、いろいろな出来事に対して、まずネガティブだ!とアラートを出すようです。
もしも日頃からゆとりがなく、いっぱいいっぱいだと、そうなりがちです。
そうやってエゴは自分の身を守ろうとしているのかもしれません。
日々、「人生」に疲れていたり、思うようにいかないと思うことが続き疲弊してしまうと、仮の保身のために、マインドがエゴを強め、さらに狭い生き方・人生へと押し込める傾向を感じます。
Kさんにとっては、びっくりな内内示のおかげで、自分で自分のことを決める肝要さ、本質的な開眼のきっかけを得られたように感じます。
また、イヤーリーディングのなかでは、Kさんは、目上からの引き立てや仕事上のリーダーシップを発揮する年であるようでした。
辞令を受けるチームなのか、はたまた転職というプロセスを経て、リーダーシップを発揮するのは未知数ですし、そこはKさんの自由意志が導くお愉しみです。
くれぐれも、「どちらがいいか」「どちらを選んだほうが得か」と言いがちなマインドを枠を越えるのがポイントです。
損得を得て、学ぶ人生の時期もあります。
しかし、そこを繰り返すうちに、魂の進化に伴って、そこには本当の得も損もないことに気づいていくはずです。
損得などの二元論は、自他によるマインドコントロールには都合よく、旧いパラダイムに生きることになるでしょう。
[志麻ひぷのTIMES]
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