努力したり、手がかかったものほど、思い入れがあります。
頑張ってカタチが実ったなら、それを活用したり、留めたいと思うのが人の常です。
でも、ある程度、実を活用しつくと、まさに樹木のように、剪定をして切り詰める必要があります。
場合によっては、その樹にエネルギーが枯渇し、実りがなくなったり、樹の寿命がくることもあります。
Nさんは、努力家、アイディアマンであるがゆえに、さまざまなキャリアを積み上げてきました。
「もちろん、うまくいかなかったことも、実はたくさんあります。しかし、結果的にその失敗を活かしてこれたかな、と一応、自負してるんです」と。
Nさんは、いわゆる成功型ですね。
理論も強いですが、感覚派であるNさんは、「痩せられないというか、体が重たいんです。健康診断では、確かに少し(体重を)落としたほうがいいらしいですがね」とのこと。
断捨離セラピーで、そのNさんが感じる重さについて、ワークをしていきました。
すると、重さ=努力、がんばる といったキーワードが聴こえてきたそうです。
もう少し、その意味に入ってもらう(内観)と、
「重たい石を石切場に運んで作業をしている男の姿が、なんか浮かんできます。一生懸命にがんばれば報われる。それで食いつないでいける、そんな感じです」と。
見るからに辛そうな、イメージの中のその男の作業を軽減してもらいました。
「ふらりと旅に出て、そこで油の取れる実を見つけて、そこから商売を始めています・・・」と。
つまり、このメタファーは、Nさん自身の生き様の象徴である、頑張りや努力を離れてみると、全く違う新しい生き方、商いに出会える、ということを示していますね。
断捨離セラピーの中には、物質的な物を処分するだけでなく、意外にもその人の個性や人生の特徴である、生き様を断捨離するような示唆が、結構ありますよ。
生き方を変えるというのは、Nさんのようなケースなのでしょう。
あなたの生き様を示しているものは、どんなことでしょう?
ちなみに、「ふらりと旅に出たことで、体が軽くなっていくみたいです」とのことでした。
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断捨離 瞑想
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