このところパターン化したクライアントの話の切り出し方。
「なんだか漠然としたご相談で申し訳ないんですけど・・・」というもの。
そして、いつからそのテーマ(悩み)に気づき始めたのかを尋ねると、だいぶ前から思い始めているのです。
常々、ご相談にはNO先入観を心していますが、昨日、今日と続きましたので、最近の定番(^^;
Uさんは、
「新しく変わった部署の仕事がどうも自分に合っていないように思うんですが、このまま続けていてよいんでしょうか?私以外は、デキル人ばかりですし、私は本意でない仕事をしているような気がします」
とのこと。
Uさんの働きぶりや仕事環境を視ると、周りは温かい仲間意識のあるチームで、他の社員はUさんの仕事や存在を認めています。今後も一緒に仕事を進めていくのが当然と思っています。
また、Uさん自身の働きもしっかりこなしています。
ただ、Uさんのご相談を聴いている間、高校生の頃のようなUさんの姿がチラチラと現れて仕方ありません。
※ クライアント自身と他の画像がだぶる感じです。
高校生のUさんは、何やらコンプレックスを抱いているようです。
そのビジョンをお伝えすると、Uさんは「三人姉妹で私が長女なんですが、私だけ大学に進学させてもらえなかったんです。当時、親が家を改築するので、その費用に充てるということで、浪人させてもらえなくて。でも、もちろん自分が受からなかったのがいけなかったんですけど」と。
続けて、Uさんは・・・
*実家の親子関係は無難だけれど、その受験のことだけは、ずっと心のどこかに引っかかっていること。
*今の職場について、周りの人たちは「いいね、恵まれているね」とむしろ肯定的なこと。
*自分が仕事のミスをしたときに、チームの上司がかばってくれてそれが申し訳なくコンプレックスに思っていること→→→ ちなみに、これは、責任をとる上司の仕事の一部である、と視えました。
*最近、実家の父親の癌が見つかり、それで急に両親が、妹たちではなく自分を頼ってきたこと(Uさんが医療関係のため)。
などのエピソードや思いを語りはじめました。
ちなみに、このUさんに「いつから職場の仕事が合わないと思い始めているのか」と尋ねたところ、
『3年前です』と。
なんと、今さら次郎~なお話ですが、生理前など情緒が不安定になると、仕事にコンプレックスを感じると言います。
Uさんは、当時の進学の話を親御さんに言ったところで、彼女自身や親子に潜んだ確執がどうこうするわけではありません。
ただ、Uさんは、これから来年にかけて、父親の治療のために、両親と関わることは明らかです。
入院中の身の回りの世話や父親のケアは、母親や妹たちが近くにいてやる担当のようですが、治療に関する相談相手としてアテにされているのがUさん。
こうして、今、目の前にあることを介して、Uさんの進学に関する心の確執は、だんだん解けていきそうです。
Uさんは、仕事で感じるコンプレックスと、学歴に対するコンプレックスが感覚的に合致しているとわかり、仕事にも父親の治療にも、向き合う気合いが定まったようです。
確執は、ソコで時間を止めます。
だから、他の社会・生活部分ではオトナになっていても、あるテーマに関することは、子供や若いときの経験を再現します。
考えようによっては、Uさんは、他の部分では成長し恵まれているときに、過去の課題に向き合えたのは、幸いです。
過去はあるのか、ないのか・・・
思い出して今に影響を及ぼしていると解釈するなら、存在しています。