頑張ることと、頑張らないこと、は同じぐらい大事です。
どちらも度を越えると、どうしようもなくなります。
高度成長期の日本を支えたのは「頑張る」スピリッツですし、日本の教育ベースには、努力や頑張りが足りないのは怠けている、という考えがあります。
一方、力を抜く、自然に任せる、我(エゴ)を張らないといった「頑張らない」姿勢は、仏教の教えを始めやはり日本人の魂に宿っているようです。
人間関係においても、良い関係を築こうと力みすぎると、ムリがおこります。
嫁と姑の関係に悩んでいるTさん。
良妻賢母をめざし、さらに看護士の仕事も週5で頑張ってきました。
しかし、姑の言葉がキツかったり、嫌みを言われたり、Tさんから笑顔を心がけても無視をされたりと、散々な気持ちになっています。
よくよく拝見すると、お姑さんも、Tさんもともに頑張り屋さん。問題がないよう、うまくいくように頑張って生きています。
その頑張りが反応して、お互いを嫌悪するような事態になっていました。
良かれと思うことも、思い込みや狭い価値観だったりします。良いことのためにこだわって頑張ると、それは緊張感や執着というキツい雰囲気を発します。
頑張るも、頑張らないも、いい加減に臨機応変がよさそうです。