マラソンのフルコース、景観のフルコース、食のフルコースと謳われるオホーツク網走マラソン、とても気持ちのよい大会でした。
ちなみに3フルコースの命名は、網走市長さんの開会式と大会当日のスピーチのお言葉です。
市と市民の皆様、マラソンに対する情熱アツイです!
空港でもしっかりPR!!
女満別空港で飛行機を降りると、美味しい空気が肺に流れこんできました。
比喩ではなく、無意識に身体が反応し、深呼吸が深~くなります。
前日9月29日は、見事な快晴。
網走市内へ向かうバスに乗り込み、宿泊ホテルに荷物を預けて、早速、網走を観光レベルで知るべく、5分後に発車するバスに乗り込みました。
毎度、大会当日の話が始まる前座から入りますが(笑)
あまりに有名な網走刑務所(博物館網走監獄)へ。
特に想像していたわけではありませんが、よい意味でおおいに予想に反していました。
非常に充実した見応えのある処です。
見所がありすぎまして・・・いつか詳しくコラムに書くかもしれませんが。
手軽にまわるルートで60分、私はじっくりまわるルートで90分要しました。
重要文化財の宝庫です。
北海道開拓の歴史の背景を知ることができます。
ロシア帝国の南下に備える政策のため、使役として未開の広大な土地を開拓する過酷な労働の日々が伺えました。
博物館のなかでマラソンに関係するなら、
明日のコンディションに備えて、食事の確保を。
監獄食堂では、受刑者の食事を再現したメニューが人気だそうです。。。でしょうね。
秋なので秋刀魚をいただき。
久々の麦飯ですが、配分がよくなかなか美味しいです。
ちなみに、博物館さんが大会のFacebookページに、
「大会当日のスタートは、博物館ではなく(本物の)網走刑務所の前です。お間違えのないように・・・」とコメントしていました(笑)
旅好きの方は、おそらく出先で、次の訪問ポイントを偶発的に見つけると思います。
網走監獄からオホーツク流氷館まで1.5kmほど。
山道を上がるので、距離は短くてもバスを利用、5分ほど乗り到着。
屋上からのオホーツク海、網走湖、能取湖の絶景が眺められます。
ここにしかない、オホーツク流氷ソフトクリーム。
海藻の自然由来成分による青い岩塩。
甘党じゃなくてもおいしい!
流氷館ではー15度の流氷体験ができますし、映像上映など楽しめます。
歩いて10分ほどで、北方民族博物館に着きました。
こちらの常設展は、無料で借りれるガイドを30-40分聴きながら巡るのがオススメです。
民族の知恵と豊かな生活ぶりに驚愕でした。
かなり中身が濃ゆいですよ。
とても器用で繊細な創りのものが保存され、民族的なDNAを感じます。
地元の受付嬢の方が「雪深い時期が長いですから」とおっしゃっていました。
さて、前日に足を使いすぎるのはよくないので、ホテルにもどり、夕方5時からの開会式までひと寛ぎ。
網走市民会館のホールで、盛大に(ホントに)行われました。
NHKのランニング番組でたびたび指導される、金哲彦さん、オリンビック銀メダリストエリック・ワイナンナさん・・・
明日の大会の攻略法?をトークショー。
大会運営のツボではないかという、協賛企業各社のPRを兼ねているであろう大抽選会では豪華な商品ラインナップ。
農大生のみなさんによる応援メッセージで、若いパワ〜いただきました!
スポンサー企業さん方、この場に合わせて、仕込み合戦に意気込みを感じました。
今年は海外(特に台湾、中国、カナダなど)から190名以上(0.9%)エントリーしていたそうですが、ある意味、ココまで走りにいらっしゃる海外の方は、ほかの日本の地を知っているレベルの方が多いようで、見た目や行動面から、それほど異国感を感じませんでした。
マラソンもインバウンド化。
ともあれ、網走市内は、比較的静かで、早く休むことに。
ちなみに、ほかの駅ではすべて横書きですが、網走駅の駅名看板だけは縦書きであることで有名です。
その理由は・・・
By 網走監獄博物館の展示より
さて、大会当日9月30日(日)は曇り晴れ、最高気温22℃の予報と、走るには上々です。
朝は少しひんやりしましたが、網走バスターミナルから、会場まで10分程度の間隔で送迎バスがきます。
これもとてもスムーズ。ストレスなくありがたいですねー
バスを降りて、スタート地点となる網走刑務所(本物のほうです)に向かいます。
この日だけの特権?刑務所前では写真撮影をするランナーたちが並んでいました。
塀の前からSTARTなのです。
スタート前は、芝生でのんびり。まったく緊迫感とかないですよね(笑)
8:45スタート!!
最初はゆるゆる進みますが、スタートラインを超えても約100mは安全面の考慮から追い越し禁止のルールでした。
早速、街の方々の応援に心地よく包まれ、快走ペースでいけそうです。
早くも!4km地点で、最初のエイド!
かに汁です。
こちら大会公認の私設エイドで、
かにやさんの大サービスなんですね!
エイドなので、カニの身まで引き出すことはせず(笑)エキスだけ飲みました。
塩分も摂取。
かに汁をあとにオホーツク海を眺めながら、贅沢なランニングです。
このコースは、5km過ぎから12kmあたりまで、アップダウンがうねるため、息が上がらないペースで行こうと思います。
先のワイナンナさんは、ランナーの一番最後尾からスタートし、どんどん私たちを追い抜いて走ってきます・・・私はちょうど6kmあたりで「がんばって〜」と背中をポンと叩かれました。
あまりに軽やかな足取りでランナーの間を縫うように走っていかれました!
金さんにも、折り返しコースの部分でハイタッチしていただき、一瞬の元気をもらえました!
能取岬が見えてきました!
豆粒のようにランナーが見えるでしょうか?
写真ではわかりにくいですが、前方に広がる開放感がたまりません。
結構、汗かいてます!!
能取岬をぐるっとまわると、すぐにエイドステーション。
いもだんごは北海道のソウルフード。
本大会のエイド充実ぶりから、ほとんど自前のエネジージェルは不要です。
前日の開会式スクリーンより
ランナー、もてなされ過ぎです(笑)
いずれも、走っている状況を考えられており、私は特に20kmのレモンの輪切りがとても美味しかったです。
8mmから1cmほどと結構分厚いのですが、レモンをかじって本物のクエン酸を取りながら、水を飲むと本当にさっぱりしました。
でも、後ろでむせてるランナーがいたので、食べ方注意かも。
どの給水スポットの手前500mでも、「元気ステーションまで500m」の表示があり、これが前進力になるものです。
何km地点か放念しましたが、
途中に「ものまねステーション」があり、レイザーラモンのモノマネをしながら、ボランティアスタッフのように給水エイドと応援をしていました。
エイドは偽物なんですよ
ランナーに、ぷっ!という笑いのエネルギーを送ってくれました。
数ある大会で、モノマネエイドは珍しいと思いますよ〜
唯一のトンネル、美岬トンネル。広く高く開放的。神秘的な不思議空間を走っているような。。。
長く感じました・・・1030m
トンネルを抜けると・・・
能取湖が広がり
このあたりは応援は少なくなりますが、景色を全面に満喫できて贅沢なコースです。
やがてよい香りが〜
網走湖産のしじみ汁のエイドです。
29kmまで走ってきたのね〜
ボランティアさんの超元気なかけ声が、何よりのエイド。
網走湖のしじみは、ふつうのしじみ汁のものよりひとまわり大きいサイズです。
オルニチンもたっぷり?
ここで飲んだせいか、女満別空港の土産店で冷凍の網走湖しじみを買って帰りました!
家で作って飲んでみると、しじみ汁特有の癖はなく、品のよい濃くのある味わいでした。
撮影ポイントは、エイドで立ち止まったときになりがちですが
北海道らしい(本土からのイメージ)みどりの大地が広がる景観も愉しめます。
やがて、漁港を過ぎてしばらくすると・・
前方から煙が上がって見えました。
あばしり和牛のBBQロッジに着いたようなエイド。
ちゃんと小さめ一口サイズにカットされています。
金さんのお話では、
「以前は少し大きめサイズで出されていたんだけど、ここまで走ってくると歯に力が入らないから噛みきれないのよねー」
ということで、小口サイズになったようです。
カラフルなプチトマト。
姉妹都市のように、近年はマラソン大会でも友好関係を結ぶことがあり、オホーツク網走と山形の天童マラソンは友好関係にあり、エイドでも応援&PR。
ご当地のりんごとシャインマスカット
ここまででグルメ三昧でしたので、「えぇーまだ(給食が)あるの〜」という声が。
フルーツのデザートですね!