セラピーでは親子のテーマを扱うことが多いものです。
特に、母親と娘の関係は、お互いにいくつになってもふっとした折に課題を明らかにするようです。
唯一な人間関係だからでしょうが。
長年のクライアントさんになると、今までに母娘の関係を見つめなおして、乗り越えている場合が多いです。
ところが、人生のキーパーソンは、ご本人が人生の節目や転機となるようなときに、新たな課題や気づきをもたらします。
もっともお母様のほうは、そんなことは気にしておらず、現実的には他界してらっしゃる場合もしばしば。
今年に入り、すでに二回ほど境地の変化が起こってMさん。
生前は非常に濃い関係だったお母様との過去については、これまでクリアなっていました。
納得のゆく形でお見送りをし、今はMさんの生活は落ち着き、家業も切り盛りしてお元気そうです。
「あらためて、母が生きていたときはいろいろ大変でしたが、今は自分でも一区切りついて、納得できるようになりました・・・やりたいこともやれるようになったし、自由にさせてもらってます。
持病もなんやかんや、おさまってくれて、一応元気ですし。
今日は誕生月なので、健康診断というかね、自己確認したいと思って・・・
ほら、だいたい自分でもわかるけど、客観的に確認しておきたいし」
とのこと。
(Mさんのように、自己確認や健康診断とおっしゃる方は、概ね潜在意識は何か課題を持参していますー笑)
まさに健康診断のごとく、おなじみのオーラリーディング(おもえば超定番なメニューになりました)で拝見。
すると、ハートセンター(第4チャクラ)の部分に、今さらながらお母様のテーマが現れてきました。
それは、お母様との関係において
「守られていたけれど、自由じゃなかった」と。
これは裏表にも感じますが、守るために、自由奔放では危うし、自由にさせながら守るのは、大変難しいでしょう。
特に、子供を守るという愛情が強いほど、自由勝手にはさせられないというのが親心です。
頑丈な城の塔に住んでいて、がっつり守られているものの、城の外に出られないような、ニュアンスです。
Mさんはこれまで、家の家業を継いだり、家族のお世話があり、ご自分でも、家のために犠牲になった部分があったのはとうに承知でした。
お母様を見送ってからも「自分で受け入れているし、そこに後悔はないんです」と明白です。
しかし、「守られているけど自由じゃなかった」の呪文のような影響は、Mさんの最近の言動にも現れています。
「やりたいこともやれるようになったし、自由にさせてもらってます」とおっしゃるなかに、
お母様や育った家からの守りとともに、自由であることの根底に常々ためらいや確認があることが伺えます。
性分や生き方は思わぬところに定着しており、そうそう気づきにくいものです。
これはご当人でないと、ピンとこないものですが、自由になっていることの背後にお母様がいらっしゃるイメージなのです。
Mさんが、ここで母親との関係をどうこう考え直すことも、生き方を変えようとすることも、もはや必要ではありません。
ここで、守られてきたことと、自由ではなかったことを、共に上空高いところから俯瞰していくと、この母娘の課題のパラダイムが移行します。
すると、何があって、どういう影響があったのか、という因果関係に起因して、さらに時間とエネルギーを要する思考から、解放されます。
そして、Mさんは守られていて自由であることを自在に選ぶことができます。
確かにパターンはあったのですが、そのパターンに影響され続けるのではなく、パターンを適宜活かせるようになります。
そこでは、純粋にお母様の真意であった〈守りたい〉という思いや、束縛に感じたことに対する愛情や、それらから自立して自由であることも自然にできるはずです。
2ヶ月後に、遠方のMさんは電話カウンセリングでお話をしたところ、すっかりパワー全開になり、ご自身の持ち得る力を信じて(自分を信じて)やりたいようにやる!という気持ち良さを感じました。
5月31日までとなります。
よりお知らせをお届けいたします。
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