常々、「怒るとよくない」と言われています。
怒るのを我慢するのも、もちろんよくありませんが、発散できるほうがまだマシです。
怒ってもしばらくすれば忘れる、許せる程度なら、誰でもあるでしょう。
しかし、怒りが発散しようが内にこもろうが、ずっと残り続け、さらに増幅すると、とても厄介です。
毒性がありますから、肉体にこもれば、体の症状に出ます。
怒りを人間関係に投影したり、自他ともに巻き込む迷惑な行動や行為に発展します。
事故も起こりやすくなります。
稀に、とても明るく社交的に振る舞うことで、内在する怒りをカモフラージュしている人たちもいます。
自覚して怒りを感じているなら、葛藤はあるものの、やはり「許していく」「その件を手放す」のが有効です。
相手に怒りを感じて当然だと思うかもしれません。が、その相手より、怒りを抱いている自分が損害を被ってしまいます。
皮肉なことに、自分の感じる怒りで自分を傷つけてしまうからです。
怒りが憎しみや妬みなどに変化すると、猛毒です。
デトックスセラピーを受けにみえたNさんには、かつて自分の将来を邪魔した人物がいました。Nさんはもうそのことは気にしていないつもりでも、心の中のしこりだったようです。
そのことによって、Nさんは、夢や目標を持っていても、何らかの邪魔が入り実現できないパターンに陥っていたのです。そこは現実的に、Nさんが過去のことを昇華していくことで、邪魔される意識はなくなります。
対象が何であれ、怒りがあると、いろいろなことに批判的になり、素直になれず、また望んでいることも結局素直に叶いません。
といえ、人それぞれの事情により、どうしても許せない怒りの中に生きる時期があるかもしれません。
そんなときは、批判心なく受け入れてくれるものと触れるとよいでしょう。
海や山かもしれない、動物かもしれない、植物や風かもしれない、音楽や芸術もいいですね・・・アナタに文句を言わないモノといると、だんだん手放せる毒が抜けていくでしょう。
もし気持ちに余裕があれば、ボランティアや困っている人たちを助けたりお役に立つことは、上質な心の解放になります。
私たちは、観念や感情に囚われるほうが楽なものです。適度に変化したり、解放したり、バランスが取れるようになったら、ある意味、魂がオトナになってきていますね。