人からどう思われているのか、どう評価されているのか、気になることは一度や二度はあると思います。
いや、「常々、気がかりで仕方ない」とか、特定の件について、やたらに気になる、という場合もあるでしょう。
顔立ち、体型、学歴、収入、恋愛感、子供、出世、仕事の仕方、住まい、etc
Tさんは会社の横のコンビニに行くのが楽しみです。ちょっと気になる店員さんがいるから。
ところが、最近になって、自分の好意が相手に伝わってはいないか?というありがちな不安から、相手から「変なオンナ」だと思われてはいないか、そんな態度を他の女子店員がヘンに噂していないか・・・気がかりで仕方なくなったそうです。
最初のほうは、ほの恋の可愛らしい話に聞こえますが、根本的にTさんには、自分がどう思われているのか、非常に強くこだわっています。
ところで、Tさんはこれまで何度も美容整形で顔を整えています。今は、街を歩けば、芸能人やモデルさんに似ていると間違えられて、ヒソヒソ話されたり、写メを撮られるほど。
整形効果があり、Tさんは昔のようなコンプレックスは感じていませんでしたが、何かの拍子に「スイッチ」が入ると、強い自己否定になります。
「自分なんて醜いと思われているに違いない」と思いはじめると、極端なほど、自分を醜い者として貶めます。
ちなみに、美容整形は、まだ日本の社会には否定的な方が多いでしょう。たとえば、韓国ではかなり浸透しています。だから、多数の認識によって、本来の姿を偽っている、というわけではありません。
Tさんの場合は、外見コンプレックスがテーマですが、あることについて他人の目が気になるときは、自分自身がそのことをしっかり見てあげるまでは、やたらと気持ちをさかなでられることになります。
誰かにちゃんと見てほしい、認めてほしい、受け止めてほしい・・・といった寂しさや無関心に似た思いがあります。そして、現実ではそれが叶っていないと、逆に人の目が気になる、という反応になります。