クライアントのご相談内容を伺っていて、稀に、ご本人から悩んだり困っている実感が伝ってこないときがあります。

そういう傾向の方々には、ちょっとした特徴があります。

ご自分自身の直接的な経験ではなく、家族や仕事先など身近な人たちによってもたらされる悩みや問題をご相談されます。

表面的なメンタルや思考で困っているだけなのですが、そのことに自覚はなく、心底「困ったことが起こった」と認識なさっている場合がほとんどです。

なぜこうなるか不思議ですね。

大きな理由の一つは、いつの間にか日々の生活、人生にリアリティがなくなり、外部からの情報や頭の中で疑似体験したことを「現実」だと信じて過ごす比率が増えたからです。

 疑似体験・バーチャルな経験の比率が、五感や肉体を伴う経験より優位になっていくと、「こういうことは問題だよね」「これはイヤなことだ」という通念の価値観によって、実際の経験・出来事をラベリングします。

経験・出来事に対して、制限や価値観を伴う見方にはめ込んでしまいます。

 

自由な見方や感じ方ができなくなると、私たちは悩んだり、困り始めます。

経験や出来事そのものが悩みや困り事ではありません。

うっかりするとココに引っかかるでしょう。

 すでに根本にあるテーマが、悩みが困り事にカタチを為して現れたというです。

 

Dreamstime_16865647

限定的な意味づけを離れて、経験や出来事あるがままに見たり感じるときは、意識が広がりますから、自由な価値観や理解を選択できます。

意識が広がることで可能性や、ときには奇跡さえ起こります。

固定観念やラベリングは、エネルギーが固定し、流れをフリーズさせます。

そのため、悪気はなくても?固定観念やラベリングの決めつけによって、人や状況をコントロールしたり観念を押し付けてしまうかもしれませんね。

悪い気ではないですが(笑)フリーズしますから、苦しかったり重たくなりますね。

 

交友関係が広く、友達やママ友たちとの人間関係のご相談が多いNさん。

 一通り状況をリーディングさせていただき、Nさんとしてはどう対処すれば良いのかわかりひと安心されたようです。 

安心していただくことで、心・ハートが開きます。

すると、Nさんの中には、「人間関係とは・・・だ」「友達なら・・・のはず」というたくさんのルールが出てきました。

それらのルールの中で、Nさん自身の人生経験からつくられたものはあまりありません。

教育、躾として会得したことはもちろん、ドラマや世間の情報によって溜めてきた「あるべき」ルール。

ご友人たちの前で、そのルールを直接ぶつけることはありませんが、溜まった不満やストレスをご相談されるわけですね。

 

ご家族思いのOさん。ご自分のことは些細な悩みのようにお話しになります。

 「最近、ちょっとしたことである人に優越感を抱いてしまって・・・そんな風に優越感を感じていることが、なんだか嫌なんです」と。

 ソコに実感を感じることができず、Oさんのお名前を3回唱えていただきリーディングしました。

すると、Oさん自身が本当に「優越感」を実感したことはなく、優越感を持つことが少々卑しい考えであると習ったような痕跡が伺えました。

 

さて、このような疑似的な悩みに感じてしまうOさんはどうすれば良いのか?

それは、身体を使って、動いたり、活動したり、移動したり・・・少々鈍っている?五感を活性し働かせて、リアル体験を増やすことです。 

自分の体とつながることは、混線した意識やストレスで不具合を起こしかけている思考を調整する働きがあります(肉体的には代謝や血流が良くなるため、本来の身体機能が活性する)。

これは、日常的に悩んだり、困る癖がある多くの方に当てはまるかもしれませんね。