Wさんは、離婚に向けて調停に入る段になって、奥さんが病気になり、しばらく保留することになりました。

奥さんは長らく離婚に猛反対でしたが、ようやくWさんの意向に従ってきたところで、足留めになったわけです。

この状況は、奥さんが今度は病気という手段を使ったのかな、とも視えます。
それは無意識に、かもしれません。


ひとまず、奥さんの回復を待つしかないWさんは、

「自分で言うのもなんですが、妻からしたら、私はいい夫だと思いますよ。
仕事が忙しくてほとんど家に帰らないし、役職が高いですから、いい給料をもらってますし。
妻は好きなことをしてきたわけでしょう、、、」

本当にそう信じきっているような口ぶりでした。


しかし、Wさんが奥さんと平穏に別れたいなら、ひとつ大事な方法が出てきました。


それは、奥さんの心の内、真意を一旦ちゃんとわかってあげること。

同意する必要はないし、自分側の主張を守ろうと気張る必要もなく。

ただ、あるがままの相手の思いを理解する、理解してみようという愛情が、ことの事態をうごかします。


相手の抵抗を解くには、こちらが相手側に一旦寄りそうわけです。


Wさんは夫婦間の問題でしたが、一般の人間関係でも何か抵抗が起こる時には、相手の立ち位置からみると、わだかまり、否定、主張の違いが緩和されていきます。


仲の修復のときにも、相手側を理解する姿勢がコツですが、相手から別れたい、穏便に縁を切りたいときこそ、相手の見方や考えを冷静に知ることです。